【イチジク】概略:イチジク栽培の管理・剪定・施肥
イチジク栽培 剪定と施肥 プランター・路地管理
テーマ
本講義ではイチジク栽培における目かき作業や剪定、施肥のタイミングと方法、
プランターと路地での管理の違い、有機肥料の利用、木の成長段階に応じた管理ポイントについて解説しています。
特に6月に行うべき作業や、肥料成分の選び方、木の大きさに応じた剪定の重要性など、
実践的な管理方法を具体例とともに紹介しています。
要点
1. イチジクの目かき作業の重要性
2. 路地栽培とプランター栽培の管理方法の違い
3. 6月に必ずやるべき作業内容
4. 不要な芽や葉の見分け方と取り方
5. 仕立て方による作業の違い
6. 枝の成長方向と芽の整理基準
7. 頂芽優勢というイチジクの性質
8. 剪定のタイミングと方法
9. 成長点の切り方と木の高さ調整
10. イチジクの仕立て方(剪定・目かき)
ハイライト
いらない目を取ってしまうという芽かき作業ね、そうです。
窒素分を入れすぎてしまうと、そこで窒素が入っていると、生殖成長から栄養成長の方に傾いてしまって、
実があんまりならない。
やり過ぎは良くないかなっていうところですね。
章とトピック
イチジクの芽かき作業
イチジク栽培において、6月に必ず行うべき作業の一つが芽かきである。
芽かきとは、イチジクの新芽のうち、成長させる必要のない不要な芽や葉を手で取り除く作業を指す。
これにより、木全体の栄養分が必要な部分に集中し、健全な成長と実の収穫につながる。
要点
芽かきは6月に必ず行うべき作業である。
不要な芽や葉を手で取り除く。
路地栽培とプランター栽培で管理方法が異なる。
小さい芽や葉、同じ方向に出ている芽の下側などを優先的に取る。
頂芽優勢という性質により、上部の芽が強く成長する。
剪定ばさみを使う場面もある。
仕立て方によって作業内容が変わる場合がある。
説明
イチジクの芽かき作業は、木の成長をコントロールし、実の品質を高めるために不可欠です。
まず、路地栽培とプランター栽培で管理方法が異なるため、それぞれに合った方法で芽かきを行います。
小さい芽や葉、同じ方向に出ている芽の下側など、不要な部分を手で取り除きます。
頂芽優勢というイチジクの性質を理解し、上部の芽が強く成長することを考慮して整理します。
剪定ばさみを使う場面もあり、仕立て方によっては作業内容が変わる場合もあります。
Examples
路地で植えている松井ドーフィン品種のイチジクで、下から出てきている小さい芽や葉を手で取り除く。
葉が密集している場合は、同じ方向に出ている芽の下側を剪定ばさみで切る。
上部の成長点をバツンと切ることで、木の高さを調整する。
まず、下から出ている小さい芽や葉を手で取り除く。
葉が密集している場合は、同じ方向に出ている芽の下側を剪定ばさみで切る。
上部の成長点をバツンと切ることで、木の高さを調整する。
留意点
仕立て方によって芽かきの方法が異なるため、事前に木の形を確認する。
剪定ばさみを使う場合は、硬くなった部分に使用する。
手が届かなくなる高さになる前に成長点を切る。
特別な状況
もし仕立て方を事前にしている場合は、その方法に従って目かきを行う。
剪定を3月や4月にしていない場合は、成長点を切って高さを調整する。
イチジクの仕立て方(剪定・目かき)
イチジクの木を大きくする場合、栄養をよく吸収し、実もつけるため、基本的には放置してもよいが、
手が届かなくなる場合は剪定や目かきを行う。
プランター栽培の場合はコンパクトに仕立てるのが一般的で、
2メーター、3メーターを超えるとプランターの意味がなくなるため、枝や葉の管理が重要となる。
要点
路地栽培では放任でもよいが、手入れが必要な場合は剪定を行う。
プランター栽培ではコンパクトに仕立てることが常識。
枝や葉の管理により、木の太さや成長を調整できる。
説明
イチジクの仕立て方は、栽培環境(路地かプランターか)によって異なる。
路地では大きく育ててもよいが、プランターではスペースの制約があるため、枝や葉の管理が重要。
光合成を促すために葉を残すことも考慮しつつ、木の太さや成長を調整する。
Examples
プランターでイチジクを育てる場合、2メーター、3メーターを超えるとプランターの意味がなくなるため、
枝を残すかどうかは栄養の活かし方や光合成のバランスを考えて決める。
プランターは基本的に小さい状態で作り上げる。
枝や葉の管理で木の太さや成長を調整する。
光合成を促すために葉をある程度残すことも有効。
留意点
手が届かなくなる場合は剪定を行う。
プランターでは大きくしすぎないように注意する。
特別な状況
もしプランターで2メーター、3メーターを超える場合は、枝を残すかどうか再検討し、栄養のバランスを考慮する。
追肥の時期と目的(4月と6月)
イチジクの追肥は4月と6月に行う。
4月は新芽を出す、木を大きくする、葉を伸ばす目的で、バランスの良い化成肥料(例:888、窒素8%)を使用。
6月は実をならせる準備のための追肥で、窒素を控えめにし、リンカリ肥料や硫酸カリを使用する。
要点
4月は木の成長を促すために窒素を含む肥料を使用。
6月は実をならせるために窒素を控え、リン酸・カリウム中心の肥料を使用。
窒素を多く与えると栄養成長に偏り、実がつきにくくなる。
説明
4月の追肥は木の成長を促すために窒素を含む肥料(888など)を与える。
6月の追肥は実をならせる準備のため、窒素を控え、リン酸やカリウムを中心とした
肥料(リンカリ肥料、硫酸カリ)を与える。
窒素を多く与えすぎると栄養成長に偏り、実がつきにくくなるため注意が必要。
Examples
4月は888の化成肥料(窒素8%)を与え、木の成長を促す。
6月は窒素を控え、リンカリ肥料や硫酸カリを与え、実をならせる準備をする。
4月は新芽や葉の成長を促進。
6月は実の成長を重視し、窒素を控える。
留意点
4月と6月で肥料の成分を変える。
6月は窒素を控えめにする。
特別な状況
もし4月にしっかり追肥していれば、6月は窒素なしでも大丈夫。
肥料の種類と成分(窒素・リン酸・カリウム)
肥料には主に窒素、リン酸、カリウムが含まれる。
窒素は葉や枝の成長を促進し、リン酸は花や根の成長、カリウムは実の成長や甘さに関与する。
イチジクは特にカリウムを多く必要とし、収穫によってカリウムが土壌から失われるため、追加補給が必要。
要点
窒素は葉や枝の成長を促進。
リン酸は花や根の成長に関与。
カリウムは実の成長や甘さに関与し、収穫で失われやすい。
説明
窒素は主に葉や枝の成長を促進するため、成長期に必要。
リン酸は花や根の成長に使われる。
カリウムは実の成長や甘さに関与し、イチジクの果実には多く含まれる。
収穫によってカリウムが土壌から失われるため、追肥で補う必要がある。
Examples
硫酸カリは窒素やリン酸を含まず、カリウムのみを補給できる肥料。
イチジクの実を多くつけたい場合や、カリウム不足を補うために使用する。
カリウムのみを効率的に補給できる。
実の成長や甘さを向上させる。
留意点
カリウムは収穫で失われるため、追肥で補う必要がある。
リン酸は土壌に残りやすいため、カリウムほど頻繁に補給しなくてよい。
特別な状況
もし有機肥料でカリウムを補給したい場合は、草木灰を利用する。
ただし、土壌のpH(酸性度)に注意し、アルカリ性に傾きすぎないようにする。
有機肥料(草木灰)の利用と土壌の酸性度
有機でカリウムを補給したい場合は草木灰が有効。
草木灰はカリウムを多く含み、少量のリン酸も含むが、土壌をアルカリ性に傾けるため、
使用量や土壌pHに注意が必要。
イチジクの適正pHは中性(7前後)であり、アルカリ性に傾きすぎると生育に悪影響を及ぼす可能性がある。
要点
草木灰はカリウムを多く含む有機肥料。
土壌をアルカリ性に傾けるため、使用量に注意。
イチジクの適正pHは中性(7前後)。
説明
有機栽培でカリウムを補給したい場合、草木灰を利用することができる。
ただし、草木灰は土壌をアルカリ性に傾けるため、イチジクの適正pH(中性)を維持するよう注意が必要。
路地栽培の場合は酸性土壌を中和する効果も期待できるが、過剰使用は避ける。
Examples
草や木を燃やした後の灰(草木灰)をイチジクの周りに撒くことで、カリウムを補給できる。
リン酸も少量含まれているが、カリウムの方が多い。
有機栽培でカリウム補給が可能。
土壌pHの変化に注意しながら使用する。
留意点
草木灰の使用は土壌のpHを確認しながら行う。
アルカリ性に傾きすぎないように注意する。
特別な状況
もし土壌がすでにアルカリ性に傾いている場合は、草木灰の使用を控える。
プランターと路地での追肥の違い
プランターと路地では追肥の方法や目的が異なる。
プランターの場合は木の成長段階によって肥料の種類や与え方を変える必要がある。
要点
路地では最初から実をつけることを目的とするが、プランターでは木を大きくすることと
実をつけることを分けて考える。
一年生や二年生の小さい木には実をつけるための肥料を与えても実があまりならない。
三年目以降から収穫が可能になる場合が多い。
説明
プランターで育てる場合、一年目や二年目は木を大きくすることを優先し、
窒素・リン酸・カリが888で入っている化成肥料を与える。
三年目以降は収穫もできるが、木をさらに太らせたい場合は同じ肥料を使い、
収穫を優先する場合は路地と同じリンカリ肥料を与える。
状況に応じて肥料を調整する必要がある。
Examples
一年生や二年生の小さい木には実をつけるための肥料を与えても実があまりならないため、
木を大きくする方向に栄養を使うべきである。
一年目・二年目は木を大きくすることを優先する。
窒素・リン酸・カリが888で入っている化成肥料を与える。
三年目以降に収穫を目指す。
留意点
やり過ぎは良くない。
一年目・二年目は実をたくさん取ろうとしない。
木の成長段階に応じて肥料を調整する。
特別な状況
もし三年目以降でも木が十分に大きくなっていない場合は、
収穫を翌年に持ち越して木をさらに大きくするための肥料を与える。
大きな木の管理と剪定
大きな木になると管理や剪定が難しくなる。
特に30年も植えてあるような大きな木では、枝の選定や収穫の工夫が必要。
要点
大きな木は枝も太くなり、剪定が重要になる。
剪定しないと実が取れない場合がある。
剪定後に新しい芽がたくさん出てくることがある。
説明
大きな木では、枝の太さや数が増えるため、適切な剪定を行わないと実が取りにくくなる。
剪定後は新しい芽が多く出てくるため、その管理も必要。
Examples
庭に30年も植えてある大きな木は、枝も腕くらい太くなり、剪定や収穫が難しくなる。
大きな木は剪定をしっかり行う必要がある。
剪定後に新しい芽が多く出てくるため、その管理も重要。
留意点
大きな木は剪定を怠らない。
剪定後の新芽の管理を行う。
特別な状況
もし剪定をしない場合、実が取れなくなる可能性があるため、必ず剪定を行う。
中国の太陽光発電メーカーとデフレ輸出
中国の太陽光発電メーカーが世界的に注目されており、中国によるデフレの輸出が話題となっている。
人口が多いため、製造業で多くの人が働く必要がある。
要点
中国の太陽光発電メーカーが世界的に話題。
中国は人口が多く、失業を防ぐために製造業が重要。
デフレの輸出が世界的な話題となっている。
説明
中国は人口が多いため、製造業で多くの人を雇用し、太陽光発電メーカーなどの分野で世界市場に製品を供給している。
その結果、デフレの輸出が国際的な話題となっている。
宿題と提案
6月中にイチジクの目かき作業を実施すること。
路地栽培とプランター栽培のどちらか自分の環境に合わせて管理方法を選択し、不要な芽や葉を取り除くこと。
剪定をしていない場合は、成長点を切って木の高さを調整すること。
6月の追肥を必ず行うこと(窒素を控え、リンカリ肥料や硫酸カリを使用する)。
プランター栽培の場合は木を大きくしすぎないように管理すること。
有機肥料を使う場合は草木灰の使用量と土壌pHに注意すること。