【須田慎一郎】概要:東京都議会議員選挙 – 自公大敗と参院選への影響
東京都議会議員選挙 自公大敗 物価高騰
テーマ
6月20日投開票の東京都議会議員選挙における政権与党(自民党・公明党)の大敗、
特に公明党に大きな衝撃が広がっている点について分析。
公明党の3議席落選や自民党の議席大幅減の背景には、物価高騰と生活苦への対策不足が指摘される。
特に、2万円給付金政策の不評や小泉進次郎農水大臣の備蓄米放出効果の限定性が敗因として挙げられる。
この結果が7月20日に投開票を迎える参議院選挙に与える影響や、
政権与党が「負け覚悟」で参議院選挙に突入せざるを得ない状況、
与党内の不満、特に公明党の自民党への強い不満が爆発する可能性についても言及されている。
要点
1. 6月20日投開票の東京都議会議員選挙
2. 政権与党(自民党・公明党)の大敗
3. 公明党の3議席落選
4. 公明党が東京都議会議員選挙を重視する理由(創価学会が宗教法人として拠点を置いているのが
東京都であるため、東京都や警視庁への影響力維持を目的としている)
5. 新宿区での公明党候補落選(創価学会が本部を置く東京都新宿区が「地元中の地元」であり、
宗教的権威にも影響を及ぼすため、絶対に落としてはならない選挙区であった)
6. 大田区での公明党候補2人落選(創価学会の中興の祖である池田大作氏の生誕地であり、
公明党にとって「聖地」とされてきた場所で、他の選挙区以上に人物金を投入したにもかかわらず、
2人とも落選した
7. 自民党の議席大幅減
8. 敗因:物価高騰と生活苦への具体的な救済策を提示できなかったこと
9. 2万円給付金政策の不評と再浮上(一度立ち消えになった政策を東京都選出の自民党選対委員長である
木原誠二氏が復活させたが、有権者の共感を得られなかった)
10. 小泉進次郎農水大臣の備蓄米放出効果の限定性(一時的に支持率回復傾向は見られたものの、
有権者の生活苦に対する直接的な解決策とは受け止められず、限定的であった)
11. 公明党が強く求めた消費税減税に自民党が応じなかったこと
12. 有権者は国の問題よりも生活に直結する物価高騰を重視していたこと
13. 都議選の結果が7月20日投開票の参議院選挙に連動しており、与党は「負け覚悟」で臨む状況にあること
14. 公明党内部に自民党への強い不満が充満しており、参議院選挙後に爆発する可能性が高いこと
章とトピック
公明党の東京都議会議員選挙での大敗
6月20日に投開票が行われた東京都議会議員選挙において、公明党は目標としていた候補者全員当選を達成できず、
3議席を失うという大きな衝撃を受けました。
公明党は国政選挙よりも東京都議会議員選挙を極めて重要視し、
候補者全員当選を絶対的な目標ラインとしてきました。
要点
公明党は東京都議会議員選挙を国政選挙以上に重要視している。
目標は候補者全員当選であり、これは絶対的な目標ラインとされてきた。
今回、3議席を失い、大きな衝撃を受けている。
創価学会が宗教法人として拠点を置いているのが東京都であるため、
東京都議会議員選挙を重視する理由となっている。
東京都議会での勢力維持は、東京都や警視庁への影響力維持に繋がる。
説明
公明党の最大の支援団体である創価学会が宗教法人として拠点を置いているのが東京都であるため、
公明党は東京都議会において知事に対して与党の立場を必ず維持し、一定程度の勢力を築くことで、
東京都や警視庁に対して「にらみを利かせる」影響力を維持することを目的としています。
そのため、東京都議会議員選挙は公明党にとって極めて重要な選挙と位置づけられています。
Examples
新宿区では公明党の候補者が1人落選しました。
新宿区は創価学会が本部を置く東京都新宿区品信濃町がある「地元中の地元」であり、
ここでの落選は創価学会の宗教的権威にも影響を及ぼすため、絶対に落としてはならない選挙区でした。
大田区では定数7に対し公明党は2人の候補者を擁立しましたが、公明党は余裕を持って臨んだ選挙区であり、
2人の当選は確実視されていたにもかかわらず、両者とも落選しました。
大田区は創価学会の中興の祖である池田大作氏の生誕地であり、公明党にとって「聖地」とされていました。
他の選挙区以上に人物金を投入してきたにもかかわらず、両候補が落選したことは非常に大きな衝撃を与えました。
留意点
新宿区と大田区での落選は、公明党と創価学会にとって象徴的な意味合いが強く、特に大きなダメージを与えた。
政権与党(自民党・公明党)の敗因
東京都議会議員選挙における自民党と公明党の大敗の最大の理由は、
有権者の最大の関心事である物価高騰と生活苦に対する具体的な救済策を提示できなかったことにあります。
要点
物価高騰と生活苦への具体的な対策不足が最大の敗因。
2万円給付金政策の再浮上が有権者の共感を得られなかった。
備蓄米放出政策も一時的に支持率回復傾向は見られたものの、有権者の支持回復に繋がらなかった。
公明党が強く求める消費税減税に自民党が全く応じなかった。
有権者は国の政策よりも生活に直結する物価高騰を重視していた。
説明
政府・与党が物価高騰対策として打ち出した「国民一人当たり2万円」の給付金は、
以前にも有権者の支持が得られず立ち消えになった政策であり、今回再浮上させたものの、
有権者の共感を得られませんでした。
小泉進次郎農水大臣が打ち出した国の備蓄米放出も、事実、各種マスコミの世論調査では
一時的に支持率回復傾向が見られたものの、有権者の生活苦に対する直接的な解決策とは受け止められず、
限定的であった。
公明党は消費税減税を強く求めていましたが、自民党がこれに全く応じなかったことも
有権者の不満を増幅させる要因となりました。
有権者は国の問題よりも、身近な生活物価高騰に重きを置いていました。
特別な状況
「国民一人当たり2万円」の給付金は、一度有権者の支持が得られずに立ち消えになった政策を、
東京都選出の自民党選対委員長である木原誠二氏が復活させた経緯がある。
この再浮上が有権者の不感症を招いた。
参議院選挙への影響と与党内の不満
東京都議会議員選挙の結果は、7月20日に投開票を迎える参議院選挙と連動しており、
政権与党は「負け覚悟」で参議院選挙に突入せざるを得ない状況にあります。
特に公明党は自民党に対し強い不満を抱いており、選挙後にその不満が爆発する可能性が高いです。
要点
都議選の結果は参院選に直結している。
新たな政策を打ち出す時間的制約がある。
公明党は自民党の消費税減税拒否に強い不満を抱いている。
公明党内部には自民党への強い不満が「ガスのように」充満している。
参院選後、公明党から自民党への批判が噴出する可能性が高い。
自公間の選挙協力に影響が出、与党内で対立が激化する可能性がある。
説明
東京都議会議員選挙での大敗を受け、与党は7月3日に公式を迎えているため、
新たな政策を練り直す時間的制約があり、このまま参議院選挙に突入せざるを得ない状況にあります。
公明党は、物価高対策として消費税減税を自民党に強く求めていましたが、
自民党がこれに全く応じなかったことに強い不満を抱いています。
東京都議会議員選挙での公明党の議席減は、創価学会の権威にも傷をつけたため、
公明党内部には自民党への強い不満が「ガスのように」充満しています。
参議院選挙で与党が勝てる要素が見当たらない状況であり、
選挙後には公明党から自民党への強い批判が噴出することが予想されます。
これにより、自民党と公明党の選挙協力がぎくしゃくし、
与党内で「内ゲバ」状態に陥る可能性が指摘されています。
留意点
7月3日に参議院選挙の公示が始まるため、新たな政策を練り直す時間がない。
特別な状況
選挙後、公明党から自民党への強い不満や批判が表面化し、自公間の全面衝突に発展する可能性が色濃く出ている。